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【一級建築士が徹底解説】ミニマリストとシンプリストって何が違うの?3つの「パ」・住宅設計・都市計画の視点から読み解く

ライフハック
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スぺパ(=スペースパフォーマンス)を中心に、省スペースで効率的な暮らしのアイデアを発信。

▷一級建築士
▷インテリアコーディネーター
▷東京都内勤務
▷スぺパ・タイパ・コスパ重視
▷ミニマリスト
▷シンプリスト

星 悠真 (ほし ゆうま)をフォローする

こんにちは、スぺパ建築士の星 悠真です。

現代社会は、情報とモノが溢れかえり、私たちは常に選択と管理に追われています。

そんな状況下で、注目を集めているのが「ミニマリズム」「シンプリズム」という二つのライフスタイルです。

これらの考え方は、単にモノを減らすだけでなく、3つのパ【スペパ(空間効率)タイパ(時間効率)、そしてコスパ(費用対効果)】とも密接に結びついています。

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本記事では、これらに関心を持つすべての方、そしてこれからの暮らし方を真剣に考えたい方に向けて、

一級建築士という空間と暮らしのプロの視点から、ミニマリズムとシンプリズムについて徹底的に解説します。

住宅設計や都市計画といったより大きな視点も取り入れることで、これらの考え方が未来の社会にどう繋がっていくのかを探ります。

ミニマリスト・シンプリストの定義

ミニマリストとは?:徹底的な削減と本質的な価値の追求

ミニマリズムとは、不要なモノを極限まで削ぎ落とし、本当に価値のあるものだけに囲まれて生きるという思想です。

単にモノの数を減らすだけでなく、自分にとって何が大切なのかを深く理解し、本質的な価値を見つめ直してモノを選択します。

ミニマリストは、モノを持つことによる管理の手間や精神的な負担から解放され、時間やエネルギーを本当に大切なこと(例えば経験や人間関係、自己成長)などに注力します。

シンプリストとは?:シンプルさを追求し、心地よさと機能性を両立

一方、シンプリズムは、複雑なものを避け、シンプルで合理的な状態を追求する考え方です。

ミニマリズムほど極端なモノの削減を目指すわけではありませんが、無駄を省き、機能的で心地よい暮らしを実現することを重視します。

シンプリストは、デザインにおいても、生活においても、過度な装飾や複雑な仕組みを嫌う傾向にあります。

シンプリストが求めるのは、洗練された美しさと、日々の生活をスムーズにする機能性との調和です。

質の良いものを長く大切に使い、日々のルーティンを効率化することで、心にゆとりを生み出します。

ミニマリストとシンプリストは何が違うのか?3つの「パ」で徹底比較

両者は共通点も多いライフスタイルですが、大きな違いは以下の通りです。

・ミニマリストは「モノを削ぎ落とす」。シンプリストは「モノがあっても整える」

・ミニマリストは、「必要最低限のモノで生活する」。シンプリストはモノの数ではなく、「自分が気に入っているモノであるかを重視する」

ミニマリズムとシンプリズムの違いをより深く理解するために、3つの「パ」「スペパ(空間効率)」、「タイパ(時間効率)」、「コスパ(費用対効果)」の切り口から比較してみましょう。

スペパ(空間効率)の視点

ミニマリスト     徹底的にモノを削減することで、住空間に広々とした余白を生み出します。そのため、狭い住宅でも壁面や天井の開放感が強調されます。多目的に使えるフレキシブルな空間が生まれます。
シンプリスト機能的で無駄のない空間設計を重視します。美しさと使いやすさを両立させる家具や配置を選び、心地よい居住空間を実現します。

タイパ(時間効率)の視点

ミニマリスト     モノの数を極限まで減らすことで、管理や選択にかかる時間を大幅に削減します。掃除や整理整頓の手間が省かれ、本当にやりたいことに時間を集中できます。
シンプリスト機能性に優れたモノを選ぶことで、家事や掃除の時間を短縮します。ルーティン化された生活を送ることで、時間を有効活用します。

コスパ(費用対効果)の視点

ミニマリスト     必要最低限のものしか持たないため、無駄な出費を抑えることができます。衝動買いやセールに惑わされることなく、本当に必要なもの、長く使えるものだけを慎重に選びます。
シンプリスト   安価なものを頻繁に買い替えるのではなく、質の良いものを長く使うことを重視します。初期投資は高くても、耐久性があり、メンテナンスが容易なものを選ぶことで、長期的な視点で見るとコスパに優れます。

住宅設計・都市計画の視点から読み解くミニマリズム・シンプリズム

ミニマリズムとシンプリズムの考え方は、現代の住宅設計や都市計画の変遷においても興味深い示唆を与えてくれます。

住宅設計におけるミニマリズム・シンプリズムの考え方

コンパクトハウス

コンパクトハウスとは、都内の狭小住宅のような、限られた居住空間を最大限に活用するように設計された住宅のことです。都市部の限られた土地でも快適に暮らせる工夫が凝らされています。

背景には、土地の高騰や建築資材高騰による経済的要因と、ミニマリズムとシンプリズムへの関心の高まりが大きく影響しています。

広い家よりも、自分にとって必要十分なサイズのコンパクトハウスは、所有する物の量を減らし、身軽に暮らしたいというミニマリストのニーズに合致します。

また、コンパクトハウスは、管理の手間が少なく、掃除なども容易なため、シンプルでゆとりある生活を送りたいと考えるシンプリストにも適しています。

タイニーハウス

タイニーハウスは、さらに小さなサイズの住宅で、土地に縛られずに自由に移動できるトレーラーハウスが一例です。必要最低限の機能に絞り込まれ、DIYで建てられることもあります。

タイニーハウスの限られた空間は、必然的に持ち物を厳選することになり、ミニマリストの「最小限のもので豊かに暮らす」という価値観と深く共鳴します。

物質的な豊かさよりも、精神的な充足感や自由を重視する人が増える中で、ミニマリズムやシンプリズムという価値観を体現できるタイニーハウスが、新しい住まいの選択肢として支持されてつつあります。

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都市計画におけるミニマリズム・シンプリズムの考え方

コンパクトシティ

コンパクトシティとは、居住施設や商業施設、公共施設などを例えば駅前中心部に集約させ、分散していた都市機能をまとめた都市の考え方です。

▼参考
都市:コンパクトなまちづくりについて - 国土交通省

都市計画において、人口減少社会の日本をインフラを維持していくためには、この考え方は必要不可欠です。

そんなコンパクトシティの思想は、ミニマリズムとシンプリズムと共通する部分があると考えています。

ミニマリズムの考え方では、「本当に必要なもの」に焦点を当て、無駄を省くことを重視します。これは、都市においても同様で、分散した機能を一つに集約することで、不要な移動やインフラ投資を減らし、効率的で質の高い都市生活を送ることを目指すコンパクトシティの考え方と合致します。

シンプリズムの考え方では、複雑さを避け、シンプルで持続可能なあり方を追求します。コンパクトシティは、都市機能を凝縮させることで、移動手段をシンプルにし、エネルギー消費を抑え、自然環境への負荷を軽減することを目指します。これは、シンプルで持続可能な社会を目指すシンプリズムの思想と共鳴します。

無秩序な都市の拡大を見直し、よりスマートで環境に優しい都市のあり方を模索する中で、これらの思想はコンパクトシティ化を推進する上で、重要な視点となるのではないでしょうか。

まとめ:自分に合った「究極のライフスタイル」を見つける

ミニマリズムとシンプリズムは、どちらもより快適で豊かな暮らしを目指すための有効な考え方です。

どちらの考え方に強く惹かれるか、あるいはその中間のバランスを取りたいか。それは人それぞれです。

それぞれの特徴を理解し、自分自身の価値観やライフスタイルに合った「究極のライフスタイル」を見つけましょう!

最後に、この記事を通して、ミニマリズムとシンプリズムについて深く考えるきっかけとなれば幸いです。

・あなたは、日々の暮らしの中で何を大切にしていますか?
・あなたの理想の住まいは、どのような空間ですか?
・これからの社会において、住まいや都市のあり方はどう変わっていくべきでしょうか?

ぜひ、ご自身のライフスタイルや価値観について改めて考え、より自分らしい豊かな暮らしの実現に向けて、一歩踏み出してみてください。

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