一級建築士の星悠真です。
「ロフトが暑くて眠れない…」
「賃貸だからロフトにエアコンを付けられない」
と悩んでいるあなたへ。

エアコンをつけても冷気は下に溜まり、ロフトまで届きません。扇風機では風量が足りず、結局寝苦しい夜が続くことになります。
この記事では、賃貸でも工事不要でできる唯一の現実的な方法として「サーキュレーター2台で空気を循環させる方法」を紹介します。
さらに、冷気を効率的に使うための窓の遮熱カーテン活用術や、部屋の広さに合ったサーキュレーター選びの基準も解説します。

ロフトを快眠できる空間に変えるヒントが詰まっています。
ロフトが暑くて眠れない理由は「構造」と「空気の滞留」

ロフトが暑くなる一番の理由は、構造的に熱が溜まりやすいことです。天井に近い位置は外からの熱を受けやすく、暖まった空気は下に降りにくくなります。
特に賃貸では断熱材が薄く、窓からの熱も入りやすい傾向があります。エアコンを下の部屋でつけても、冷気は重いため下に溜まり、ロフトまで上がってきません。
その結果、下の部屋が26℃でもロフトは30〜34℃になることがあります。この温度差が眠れない原因です。
現実的な解決策はサーキュレーター2台

壁掛けエアコンをロフトに追加するのは、賃貸ではほぼ不可能です。工事が必要で、費用も高く、退去時の原状回復が大変だからです。
そこで有効なのがサーキュレーターです。軽くて移動が自由、工事不要で使えます。
特にロフトの場合は1台では効果が足りません。下から冷気を送るだけでなく、ロフトの熱気を下へ押し出す必要があるため、2台使いが理想です。
消費電力は1台あたり30〜40W程度で、1時間あたり約1〜2円。
2台同時でもエアコン1台よりずっと電気代は安く済みます。
サーキュレーター2台の効果的な設置方法
サーキュレーターは風を「送る」だけでなく、空気を循環させるのが目的です。設置場所と向きを間違えると効果は半減します。

1台目は下の部屋のエアコン付近に置きます。
風向きをロフトに向けて、冷気を階段やはしごを通して送り込みます。
2台目はロフトの奥に置き、風を天井へ向けます。
これにより熱気が押し出され、空気の循環が生まれます。
この方法で温度差は2〜3℃縮まり、体感温度も下がります。

空気が循環することで、寝る位置に直接冷たい空気が流れてくる感覚になります。
さらに涼しくするには|遮熱カーテンで、外からの熱をカット

image : Amazon
ロフトや下の部屋が暑くなるもう一つの原因は、窓からの熱の侵入です。夏の日射はガラスを通して室内を急速に暖めます。
そこでおすすめなのが遮熱カーテンです。日射を反射し、室内の温度上昇を抑えます。
遮熱カーテンを使うと、室温が最大3〜5℃下がることもあります。エアコンの負担が減り、サーキュレーターで送る冷気もさらに涼しく感じられます。

取り付けは普通のカーテンと同じで、賃貸でも問題ありません。あなたの部屋の窓に合わせて選ぶだけです。
サーキュレーター選びは部屋の広さに合った適用畳数が基準

サーキュレーターはデザインや価格だけで選ぶと失敗します。大切なのは、ロフトを含めた部屋の広さに合った適用畳数で選ぶことです。

例えば、下の部屋が12畳、ロフトが6畳の場合、適用畳数18畳以上のサーキュレーターを2台選ぶようにしましょう。
適用畳数が不足すると、ロフトまで十分な風が届きません。あなたの部屋の総床面積を確認し、それに見合うモデルを選ぶことが効果的です。
また、寝る時に使用するので動作音が静かなDCモーターを選ぶのもポイントです。
あなたの部屋の広さに合ったサーキュレーターの選び方は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
サーキュレーターは部屋の広さで決める!選び方と厳選7選|一級建築士厳選【2025年版】
まとめ:サーキュレーター2台と窓の遮熱で賃貸ロフトも快眠空間に

賃貸のロフトが暑いのは構造的な問題ですが、空気の循環と遮熱で改善できます。
サーキュレーター2台で冷気と熱気を入れ替え、窓の遮熱カーテンで外からの熱を防ぐ。
この組み合わせなら、工事不要で電気代も安く、すぐに始められます。あなたのロフトも快眠できる空間に変えられます。
夏の夜を涼しく過ごすために、今日から実践してみてください。
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